喜多見氷川神社(世田谷区喜多見4−26−1)の「節分祭」は10時から始まりました。9時30分に着きましたが、すでにかなりの人が集まっていました。観客にも豆が一袋づつ配られます。観客も参加できる神事で、何だかみんな楽しそうに豆を手に待っています。昭和57年に世田谷区の無形文化財にも指定されています。
ドンドンドンの太鼓の音とともに来た来た荒ぶれた赤鬼・青鬼・黒鬼・白鬼。社殿に上がろうとする鬼に神主が両手を広げて立ち塞がり、鬼と神主との問答が始まります。赤鬼は「赤き息 ほっとつけば七日七夜の病」青鬼は「青き息 ほっとつけば疫病となる」など。
観客も問答に参加するところがちょっとあります。やがて鬼は「腹ぺこだ!腹ぺこだ!」そこで神主は鬼にスルメを1枚づつ与えます。問答に負けた鬼に神主は桃の弓・葦の矢で、観客もみんなで「鬼は外!」と配られた豆をまいて、鬼をもときた山へ追い返すのです。
次に東に向かって「福は内」と豆をまくと「福の神様たち」が社殿に進んで来ます。天狗様・恵比寿様・大国様。鯛を釣り上げ「恵比寿舞」が終わると、「大国舞」です。最後に大国様が小槌を振ってお宝を授けてくれました。
境内を出る時に振り向くと、黙々と世話人・囃子・社務所の方々が後片づけを始めていました。集められた豆の山を見るのは初めて。参加した神事の楽しさと春を迎える楽しさを感じながら梅の花咲く氷川神社を後にしました。