稲藁の大蛇がいきいきと町中を練り歩いています。9月10日(土)「奥澤神社 厄除け大蛇のお練り」(世田谷区奥沢5-22-1)に行ってきました。
疫病封じのために夢のお告げで始まったという「大蛇のお練り神事」です。江戸中期から伝えられていて、世田谷区の無形民俗文化財にも指定されています。稲藁の大蛇作りは9月4日に神社境内で行なわれたそうです。大蛇の神社出立つに間に合わず、奥沢駅の手前で休憩しているところに追いつきました。
目は真っ正面を睨んでいるものの、どこか優しく愛らしく美しい姿です。しばらくすると駅前に向かって動き始めました。
尻尾のあたりを子ども(男子)が担いでいました。
奥沢駅前の交差点で、待ち構えていた新しい担ぎ手に引き継がれます。
大蛇が静かに大きくうねって交差点を曲がって行きます。
九品仏の方まで行って、ぐるり回って奥澤神社に戻るそうです。
大蛇の後ろでは厄除けの稲藁が欲しい人に配られていました。3〜4本手渡されました。その間にもバス通りを行く大蛇はぐんぐんと進んで行きます。
奥澤神社では出店も準備を終えていました。
社殿は檜造りで、都内でも他にはないという室町期の重厚な様式です。賽銭箱の奥には神楽鈴が4ッ置かれています。お参りの人は自分でこの神楽鈴を振り、清めて参拝します。鈴の音が重なって心地よい音色です。
神楽殿ではお囃子の演奏が続いています。
境内は多くの出店で、とても賑やかです。
そんな中にあって、どんとした大銀杏の古木。さらにその奥には、光と青々した緑が美しい弁財天社があります。お参りして一息つきました。
少し時間をおいてから奥澤神社に戻りました。既に稲藁の大蛇はお練りを終えて、社殿に安置されていました。時おり吹く風を心地よく受けながら、参拝の人々を見守ってくれているようにも感じられるのでした。
*奥澤神社 例大祭 9月10日(土)11日(日)最寄り駅:奥沢駅2分・自由が丘5分