10月15日(木)から11月15日(日)までの1ヵ月間、浅草寺境内で「浅草菊花展」が開催されています。盆栽・大作・盆養・懸崖など様々な仕立ての菊約1000点がいたるところに展示されています。
五重塔院には「大菊懸崖」が展示されていました。
福島県二本松市の一般財団法人 二本松菊栄会により奉納されたものです。制作者は今福正氏です。
懸崖菊は菊を盆栽仕立てにして、幹や茎を根より低く崖のように垂れ下がらせたものです。
この1本の茎から数百もの花を咲かせているそうです。
古い時代、武士は菊栽培をとおして人としての修養を積んだといいます。菊の栽培をとおして細かな点にまで心をくばり、真心をこめてこそ養われるものがそこには確かにあったということでしょうか。
そんな時代に思いをはせながら、今この時期に合わせて咲き方まで調整された「大菊懸崖」はとても見事なものでした。