晴天の多摩川河川敷は人でいっぱいでした。家族連れを多く見かけます。小正月の伝承行事「どんど焼き」は多くの人々が集る大イベントです。
1月17日(日)午前10時30分から始まりました。今回が27回目で、主催は「鎌田南睦会・どんど焼き実行委員会」です。会場は「多摩川河川敷・二子玉川緑地運動場ピクニック広場北側」です。
会場に着いたのは9時50分頃。ここは自転車で来る人も多いようです。1週間前から準備されたという「櫓」には次々と正月のお飾りが納められていきます。達磨・熊手・注連飾りなど、日本の色も飾りも艶やかです。
点火時間が近づくと会場では、大人にはお神酒・子どもにはジュースが振る舞われました。鎌田南睦会の役員の方々が「取ってください。いかがですか。」と人ごみの中をお盆を持って声かけして回っていました。
「櫓」の周りが清められ、「櫓」の口が塞がられました。
「一年の健康を祈念して乾杯」の音頭がとられ、配られたお神酒で乾杯。そして「櫓」に点火されました。
「櫓」のオンベラ棒が最後まで立っていると縁起が良いそうで、四方から引っ張っていました。
やがて火の勢いが収まると消防団が周りから消火し、ショベルカーでならして次のお餅を焼く準備が始まりました。決して主催者側の人数が多いわけではありませんが、本当に段取りが良く統制がとれていて無駄がありません。
その間、会場ではおいしい甘酒が振る舞われました。
無病息災を祈って、お餅を焼くための竿とお餅を受け取る人の長い列ができていました。
子どもたちがポケットからアルミホイルを出して真剣な顔でお餅を包むと、竿の針金に結んでいました。お餅を美味しく焼くために、針金のたらす長さもちゃんとわかっている様子でした。
「伝承」という言葉を現在の条件の中でこれだけの規模で実行し、参加した誰もが嬉しくて幸せを感じるイベントを、ひとつの町会が中心になって続けてこられた努力は並大抵のことではないように思います。
そのおかげで、昔の子どもたちが感じたような心のワクワクを今の子どもたちも体験することができたのではないでしょうか。